モンティ・ホール問題

モンティ・ホール問題

モンティ・ホールとは、海外のクイズ番組の元司会者である。この問題は直感的な答えと実際の答えが異なる、確率事象の良い例である。この問題が出回った当時は、正解を出したIQ225のマリリン・ボス・サバントが博士号取得者を含む、1万人近い人から投書が殺到し問題になった。
以下に問題の手順を示す。

  1. ある人が3つの扉から一つの扉を選択する。一つの扉は当たりで、二つの扉は外れである(実際には、高級車とかヤギが使われている)。
  2. 司会者は、ある人が選んでいない残りの二つの扉のうち、ハズレの扉を開ける。なお、司会者はどの扉が当たりで、どの扉がはずれかが分かっている。
  3. その後、司会者はある人に「扉を選択した扉を、今のままにするか?それとも、残りの一つの扉に変更するか?」と聞く。
    以上がこのモンティ・ホール問題の手順である。文章だけではイメージしづらいので、以下に図を示す。

    手順



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解説

どうだろうか?直感的には扉を変更しようがしまいが、確率は\(\frac{1}{2}\) で変わらないだろうと考えがちです。答えは「変更した後の確率は\(\frac{2}{3}\)で、変更しないと当たる確率は\(\frac{1}{3}\)」となります。よって選択した扉を変更した方が、良いということになります。
ここでは私自身の見解を述べていきますので、説明が気に食わない人はぜひ他のサイトを参考にしてください。本質的には変わらないはずです。
注目すべきは、当たりとハズレは表裏の関係にあるということです。ハズレの確率を考えていきましょう。
手順1の時点で「A」がハズレの確率は\(\frac{2}{3}\)ですよね。手順2の後も、これは変わりませんね。司会者がする作業と扉「A」は独立した関係にありますので。
次に扉「C」に注目します。手順1の時点で「C」がハズレの確率はA同様、\(\frac{2}{3}\)ですよね。手順2の後は、どうでしょうか?司会者は「B」「C」からハズレの扉を選択するので、扉「C」と司会者の作業は、独立していません(従属関係)。これを踏まえると、手順2の後の「C」がハズレの確率は、二つの扉から一つの扉を選択する確率\(\frac{1}{2}\)をかけて、
\begin{eqnarray}
Q(C) =
\frac{2}{3} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{3}
\end{eqnarray}
となります。
扉「A」「C」の当たりの確率は、ハズレの確率の余事象なので、1 – ハズレの確率 で求まりますよね。よってそれぞれの扉の当たりの確率をP(A),P(C)とすると\begin{eqnarray}
P(A) =
1 – \frac{2}{3} = \frac{1}{3}
,
P(C) =
1 – \frac{1}{3} = \frac{2}{3}
\end{eqnarray}
となります。当たりの確率に注目すると、一見変わっていないような錯覚に陥りますが、当たりを考える = ハズレを考える ということを忘れてはいけません。冷静に考えて、どれが当たりでどれがハズレかが分かっている司会者が、ハズレの扉を公開しているのに、ハズレの確率がどちらも一緒(\(\frac{1}{2}\))なんてそちらの方が直感的に違和感がありますよね。私が以上に説明した以外にも、面白い解説をしている方はいっぱいいるので、そちらも参考にしてみてください。友達や学校の先生にぜひ、この問題を出してみてください。きっと驚くでしょう。

 

参考文献:
リチャード・エルウィス (2016)『マスペディア 1000』 株式会社 ディカヴァー・トゥエンティワン



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投稿者:

中村 俊

中村 俊

1993/09/04生まれ。機械系大学院を休学し、ベンチャーでインターンしている最中。直近では、デカルトの「方法序説」に感銘を受けた。 趣味:読書、web開発の勉強、異分野の論文読んだり、記事書いたり。 最終的には経営者か研究者になりたい。

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