一枚の紙をひたすら折り曲げると…

今回は指数関数の増加率について述べます。なんで指数関数の増加率について、注目するのかは、この記事を読み終える頃には理解していただけるかと思います。

ステップ1 紙の厚みを仮定する。

まず、最初に一枚の紙の厚さを仮定しましょう。ここでは、0.1mmとしましょう。通常の定規の細かい目盛り間の\(\frac{1}{10}\)です。
まぁ、こんなもんでしょう。正直、今回の主目的である、「指数関数の増加率」を述べるにあたり、一枚の紙(初期値)はどうでも良いです。そんなに影響しないことがすぐにわかります。

 

ステップ2 さっそく折りましょう。

一回おります。そうすると、一枚の髪が重なり、2枚になるのでこの時の厚み\(t\)は、
\begin{eqnarray}
t = 0.1 × 2 = 0.2\mathrm{[mm]}
\end{eqnarray}

となります。もう一回折りましょう。そうすると、2枚の紙にさらにもう2枚分、厚みが追加されるので、
\begin{eqnarray}
t = 0.1 × 2 + 0.1 + 0.1 &=& 0.1 × 2 × 2\\&=& 0.4\mathrm{[mm]}\\&=& 0.1 × \underline{2^{2}}\mathrm{[mm]}
\end{eqnarray}

となります。さらにもう一回。
\begin{eqnarray}
t = 0.4 + 0.4 = 0.1 × 2 × 2 × 2 &=& 0.8\mathrm{[mm]}\\&=& 0.1 × \underline{2^{3}}\mathrm{[mm]}
\end{eqnarray}

もういっちょ!
\begin{eqnarray}
t = 0.8 + 0.8 &=& 0.1 × 2 × 2 × 2 + 0.1 × 2 × 2 × 2 \\&=& 1.6 \mathrm{[mm]} \\&=& 0.1 × \underline{2^{4}}\mathrm{[mm]}
\end{eqnarray}

と後は規則的に厚みが増加していくのがわかると思います。
増加の傾向を理解するため、グラフにして見ました。



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10回折った時の厚みと、先ほどまでの4回折った時の数値を比較しましょう。折った回数はたったの6回しか変わらないのに、厚みはかなり差がひらいてます。10回折ると、厚みは\(100\mathrm{[mm]} = 10\mathrm{[cm]}\)を超えてきますね。
これが指数関数の面白いとこであり、怖いところでもあります。この指数関数的増加は自然界でも見られます。細菌の増加率も指数関数的に増加するので、半日服を放置するのと、1日服を放置するのでは、細菌の数は倍どころか、すさまじいほど増殖します。時間がたつほど、増加率は大きくなるので、細菌の場合では、1日目と2日目の差よりも2日目と3日目の差の方が格段に大きくなります。ここが、人間が指数関数のデータを扱う時に錯覚しやすいところで、間隔は同じ1日でもその差は同じとか、比例とか単純な話ではないことに注意しましょう。話を戻します。一枚の紙を50回おったときの厚みはいくつになるでしょう。式に当てはめると
\begin{eqnarray}
t &=& 0.1 × \underline{2^{50}}\mathrm{[mm]}\\& = &1125899906842624\mathrm{[mm]} \\ &\simeq& 11億 \mathrm{[km]}
\end{eqnarray}
となります。これは、市販の電卓の計算領域をよゆーで超えます笑。木星まで到達する距離です笑。たった50回で?って思った人は、指数関数が見せる錯覚に陥っています。確認のため、50回折った時のグラフも表示します。 10回折った頃の厚みが小さすぎて、0に見えますね。x軸を0〜12にすれば、先ほどの図になります。

ついでに、49回の時点で地球から火星までの距離を超えています。1回目と2回目では、その差は0.1mmしか変わらないのに、49回と50回目では、その差は5億キロ程になります。折った回数はたった一回でも、見る回数によって、差が大きく異なるのが特徴です。

今回は指数関数の増加率について、述べました。なぜこのテーマで記事を書いたのか、理解してもらえたかと思います。
人間の直感が自然科学では通用しないこともある、というのを感じくれたら幸いです。



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投稿者:

中村 俊

中村 俊

1993/09/04生まれ。機械系大学院を休学し、ベンチャーでインターンしている最中。直近では、デカルトの「方法序説」に感銘を受けた。 趣味:読書、web開発の勉強、異分野の論文読んだり、記事書いたり。 最終的には経営者か研究者になりたい。

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