完全数-古代ギリシャ人はやはり天才-

 

今回は完全数について説明します。

完全数とは、ある数と、ある数の約数の総和が一致する数です。この約数に、ある数自身は含めません。下に例を示します。

6の約数は1、2、3なので、これらを全て足すと6となり一致するので、これは完全数です。

 

完全数でない数も定義されています。4の約数は1、2なので、これらをすべて足すと3になります。そしてこれは4より小さいので、完全数とは言わず、こう言った数を不足数といいます。

 

逆もあります。20の約数は、1、2、4、5、10です。全て足すと、22なので、これは20より大きくこう言った数を、過剰数といいます。

 

確認のためもう一度いいますが、これらを考える際、約数にその数自身は含めませんので、ご注意下さい。

完全数の例

完全数とは特別な数です。実際、発見は極めて稀です。小さい順に並べると
6   28   496   8128   33550336   8589869056 ……
といった順に増えていきます。これは凄まじい増加率ですね。



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完全数の性質

1. 常に連続した整数の和

\begin{align*}
& \displaystyle 6 = 1 + 2 +3\\
& \displaystyle 28 = 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + 6 + 7\\
& \displaystyle 496 = 1 + 2 + 3 + 4 + …… + 30 + 31\\
& \displaystyle 8128 = 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + …… + 126 + 127\\
\end{align*}

2. 2n   \(\times\)2n−1 で表せる

\begin{eqnarray}
6 = 2^1 \times (2^2-1)\\
28 = 2^2 \times (2^3-1)\\
496 = 2^4 \times (2^5-1)\\
8128 = 2^6 \times (2^7-1)
\end{eqnarray}

この性質から派生して、「2nの約数の総和は必ずその数自身よりも1だけ小さい」という性質も見つかっています。以下に例を示します。
n 約数 約数の総和
1 1 1
2 1,2 3
3 1,2,4 7
4 1,2,4,8 15
5 1,2,4,8,16  31

古代ギリシャ人がぶつかった壁

一見すると、単純に見えるこの問題は古代ギリシャ人を悩ませました。例えば、約数の総和がその数自身よりも一だけ小さい数は沢山あるのに、約数の総和が一だけ大きい数は1つも発見されていません。ギリシャ人は発見することができず、なぜ発見できないのか証明することもできなったのである。これは2500年経った現在でもこの証明できずにいます。

 

数論の問題には、このように概念自体は簡単に理解できるものが多くありますが、証明できない定理は多くあります。一見すると簡単に見える。それ故に多くの数学者が挑むのですが、挫折してしまうことは稀ではないです。

 

有名なところでは、「フェルマーの最終定理」ですね。これも数論の定理であり、定理自体は小学生でも理解できる問題で有名ですが、証明には多くの数学者の努力が儚く散ってしまった背景がありますね。

 

この記事を通して、パズルのような数論の世界に足を踏み入れていただければ幸いです。



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投稿者:

中村 俊

中村 俊

1993/09/04生まれ。機械系大学院を休学し、ベンチャーでインターンしている最中。直近では、デカルトの「方法序説」に感銘を受けた。 趣味:読書、web開発の勉強、異分野の論文読んだり、記事書いたり。 最終的には経営者か研究者になりたい。

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