特殊相対性理論その2

前回の記事のアイキャッチ画像にE=mc2を使っておきながら書ききれなかったので、今回はそれについて書こうと思います。特殊相対性理論から導かれる「時間の相対性」についてはすでに話したので、質量の相対性→エネルギーの相対性→E=mc2 という流れで書いて行こうと思います。

>>>前回の記事「特殊相対性理論」はこちら

質量の相対性

物体が光速に近い速度で進んでいて、さらに加速しようとする大きな力を受けているとします。ニュートン力学においては、この状態なら、ある時間経過後、光速を超えると考えられますね。

しかし相対論では、これはありえないので、ニュートンの運動方程式F=m\(a\)で予測されるものより、小さくなるはずです。つまり物体が、光速に近づけば近づくほど、加速度は減少していきます

そして力Fは一定なので、\(a\)が小さくなるにつれ、質量mは増加しなければなりません。これにより、物体の質量には2通りの見え方があることになります。静止している観測者からは、質量はmのままですが、物体が光速に近づくにつれ、mは無限大に発散します。2つ目は静止質量m0 です。これは物体そのものの慣性系の中での質量です。その慣性系の中では物体は静止していることになります。



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エネルギーの相対性

速度が相対的であるため、運動エネルギーというニュートン力学の概念は絶対的なものではなくなりました。特殊相対性理論では、質量までもが相対的であることは上述した通りです。mの値も慣性系の選択に依存し、結果として運動エネルギーも相対的であり、慣性系に依存するという結論になってしまいます。そしてこれが原因で、アインシュタインは1905年の論文でエネルギーについての概念を再度検討することになったのです。

E = mc2

エネルギーと質量が相対的なものであることは上述した通りです。なので、物体が速くなればなるほど、エネルギーと質量も増加することになります。そしてアインシュタインはそれらの増加率がc2に比例するということを発見したのです。

逆に物体の動きが遅くなっているときは、相対論的な質量も減少することになります。しかし決して0にはならず、一定の下限があり、その値は静止質量mになります。さらにアインシュタインは物体のエネルギーが速さとともに、減少することも発見しました。これも下限が存在し、その値は静止エネルギーEです。

そしてこの静止エネルギーが意味するのは、任意の物体はただ質量があるだけでエネルギーを持つということに他なりません。そしてその両者を結びつけたのがE=mc2ということです。相対性理論により、流動的になった全ての事柄の中で、これら3 つの数E,m,cは絶対であり、慣性系の選択に依存しないことの証明をしたのです。



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投稿者:

中村 俊

中村 俊

1993/09/04生まれ。機械系大学院を休学し、ベンチャーでインターンしている最中。直近では、デカルトの「方法序説」に感銘を受けた。 趣味:読書、web開発の勉強、異分野の論文読んだり、記事書いたり。 最終的には経営者か研究者になりたい。

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