熱力学第二法則(トムソンの原理と第二種永久機関)



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熱力学第二法則について、できるだけ図を用いて、直感的に理解できるように書いていきます。

熱力学第二法則の出発点

熱力学第一法則は、エネルギーを「無」から作り出すような永久機関は存在しないという主張ですが、この主張に反さない効率100%の熱機関は存在しうるか?

というのが第二法則の原点です。

「熱を全部仕事に変える」というのは実際不可能ではないですね。理想気体の等温過程を思い出してください。作業物質の気体の内部エネルギーが不変なので、加えた熱量は全部仕事になってピストンを強く動かします。以下のようなイメージです。



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トムソンの原理

しかし上の図だけでは、ピストンが下がったままで、上に戻ることはありませんので、当然熱機関として意味をなしません

なので、ピストンを元へ戻し、作業物質も元に戻るようにして、周期的に働かせる必要があります。

ピストンを元へ戻すには圧力を弱めておかないと、せっかくやらせた仕事をまたそれに使われてしまいます。なので、作業物質(気体)を冷却する必要があります。

これがカルノーサイクルでいう、低温熱源への熱の放出ということになります。

この放出(Qout)を無くし、「温度の決まったただ一つの熱源から熱を受け取って、それを全部仕事に変え、それ以外に何の変化も残さないような過程は実現不可能である」というのがトムソンの原理(ケルビンの原理)です。

要はQoutは絶対に0にはならないということです。

 

そして、もし「トムソンの原理」に反する過程が可能なら(Qout=0が可能なら)、それを用いて熱機関を作れば、地面から熱をとって走る自動車など省エネルギーに役たつ機械が作れるのは容易に想像できます。

自動車の場合は止まるときにブレーキで発熱するので、この車が走ったところで地球上が寒くなることは当然ありません笑。

こういう機械があれば、その便利さは第1種永久機関に劣らないので、これを「第二種永久機関」と言います。

すなわち「トムソンの原理」を言い直せば、「第二種の永久機関は存在しない」ということになります。これをオストヴァルトの原理と言うこともあります。

 

第二種永久機関の例

ルームクーラーで説明します。

部屋の空気を熱源にすれば、出てきた仕事は隣の部屋の扇風機を回すのに使えます。そして実在のクーラーでは電力を消費することになりますが、第二種永久機関では、仕事を生むことになるので、それで発電して電力会社へ供給することができるようになりますね。

こんなのは実際にはありえないので、第二種永久機関のイメージができたのではないかと思います。

熱力学第二法則の説明はこれから、クラウジウスの原理→ケルビンプランクの原理 と続きますが続きは別の記事で書いていきます。

 



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